それは、まさしく魔女の家でした。


歪んだ三角屋根に、黒く塗られた古びた木の壁。奇妙な形をしたその家は、一見すると不気味でしたが、窓からこぼれる灯りはどこか優しく、心を落ち着かせるようでした。


周囲には異様な形の植物が生い茂り、色とりどりの花々が美しく咲き誇っています。


子どもたちは勇気を振り絞り、そっとドアをノックしました。


コンコン、コンコン。


「すみません、どなたかいらっしゃいますか? 僕たちは魔女を探しています。」


しばらくすると――


キィ……


軋む音を立てて、ドアがゆっくりと開きました。


そして、老婆が姿を現します。


長い銀髪を後ろで束ね、黒いローブを纏ったその姿。深く刻まれた皺と鋭い眼光が、子どもたちを射抜きます。唇が歪み、にやりと不気味な笑みを浮かべる老婆。


「ヒッヒッヒ……よく来たね。さあ、おいで。」


ゴクリ……。


子どもたちは、とうとう魔女を見つけることに成功したのです。


アルバートは魔女の鋭い眼差しに思わず身をすくませ、ドルジは怖がってアルバートの後ろに隠れました。ヨハンは魔女の服装や顔を興味深そうに観察しています。


「ヒッヒッヒ……さあ、お入り。」


魔女が手招きすると、


ギィ……


再び軋む音を立てて扉が開きました。


家の中は薄暗く、壁には奇妙な絵画や剥製が並んでいます。暖炉の上では大きな釜が吊るされ、怪しげな液体がぐつぐつと煮えたぎっていました。


招かれた子どもたちは、怯えながらも声をそろえて元気よく言いました。


「お邪魔します!」